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【邦画感想】 世界の中心で、愛を叫ぶ

 おそらく、これで二回目の鑑賞なんだけれど、ほとんど覚えていないので新鮮だった。

 高校生二人ではどうにもできない、病気というものが、凄く不条理。亜紀が病気になるまでの間がとてもよく描けていたので、中盤からもう涙、涙よ。

 朔に心配をかけないように気を遣う亜紀、どうすればいいのかわからない朔。本当にもう、どうしようもないから、ただただ亜紀が死んでいくのを見ているだけしかできない。
 だから、あの有名な、「助けてください!」のシーンが生きる。本当に、心の底から、助けてほしいんだよね。

 森山未來は以前からずっと好きな俳優の一人だったけれど、この映画もいい演技するね。高校生だな、と思わせる。子供なりに頭を使って、とにかく亜紀を元気づける。この行動は、子供ではない。子供っぽさも出しつつ、大人っぽさも出しつつ。亜紀は亜紀で、最後まで弱音を吐かない。最後に吐くところが、いいシーンだね。

 ただ衰弱していく恋人を見ているというが、ただただ辛い。衰弱してくからこそ、元気づける。果たしてそういう行動を、僕がとれるのかどうか。と、自分に置き換えて考えてみた。

 泣いたシーンは、亜紀が朔に自分の病気を伝えるところと、無菌室に入った亜紀に、朔が婚姻届けを見せるところ。

 この映画は本当に素晴らしいです。感動しました。