読書感想文 2019年1月分
堀江貴文/刑務所わず。 塀の中では言えないホントの話 2019/01/04
前作とは違い書けないことがなくなったので、内容もバラエティに富んでいてとても面白かった。
刑務所の中とはもっと厳しいのかと思っていたが、雑談できたり映画や朝ドラが観れたりと、そこまで悪くない。
ただ著者も言っている通り、人間関係が大変だなと。最後の対談も面白かった。満足です。
村田沙耶香/きれいなシワの作り方~淑女の思春期病 2019/01/04
アラサー女子は大変だなぁ。とても笑わせてもらったけど、「あーわかるわー」なところもあって。
アラサー女子あるあるがどんどん病的な方向に進んでいくのは読んでいてとても面白かった。
前川祐/クリーピー 2019/01/06
気味の悪い隣人とのやり取りは恐ろしくて実にクリーピーだった。深夜の訪問のところを夜読んでいたんだが、実際に家のチェーンをつけに行くほど怖かった。
そこから、「えぇ!?」「おぉ!?」と驚きの展開。ラストはまさかこうなるかと。続編すぐにポチります。
爆笑問題/爆笑問題の戦争論―爆笑問題の日本史原論 2019/01/07
これはいい本。漫才形式で日本の戦争がわかる。
日清日露は笑いながら読めるが、さすがに太平洋戦争は笑えないね。日本がしたこと、日本がされたこと。
唐澤貴洋/炎上弁護士 なぜ僕が100万回の殺害予告を受けることになったのか 2019/01/07
なぜ自分がここまで炎上したかについて考えてない。テレビの台本を無視したことを誇らしげに書いているが、それって大人としてどうなの。
自分がすべて正しい、自分は間違ってないと延々書かれているが、子どもじゃないんだから。
弟が不良に追い詰められて自殺した話では、気づかなかった親を擁護して、自身が殺害予告された高校生の親は批判する。
高校を辞めたのも、家にそれだけの余裕があっただけの話。温室育ちの金持ちのバカ息子の人生を読まされてもつまらない。まあ書いた本人が気持ちよければいいのかな。読む価値なし。
森達也/「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい 2019/01/10
一気に読んだ。とてもいい本だ。読めば、氏が非国民でも反日でもお花畑でも朝鮮の手先でもないことがわかるだろう。
氏によくないイメージを抱いている人にこそ読んでもらいたい。
知らないままでいたほうが幸せだったと思うようなことも書いてある。読み終えて、日本のことがより好きになった。この国に生まれてよかったと思えた。
高橋源一郎/文学じゃないかもしれない症候群 2019/01/12
紹介された本のいくつかはメモしておいた。やっぱり源ちゃんの文芸時評は面白いね。
今読んでもよくわかんないものもあったが、まあ1991年のものですから。
五分の一ほどの舞台設定が過ぎれば、あとはあっという間に最後まで。
気持ちが沈むね。出てくる人たちみんな不憫で仕方ない。罪を暴かねばならない金田一耕助も不憫だ。
気ちがいじゃが仕方ない。今の時代では使えないな。種明かしされたときは興奮した。素晴らしい!
星野陽平/増補新版 芸能人はなぜ干されるのか 2019/01/13
半分読んだ。この人見かけなくなったけど干されてたのか、と驚いた。 レコード大賞の話はとても面白かった。 芸能界は怖いね。
貴志祐介/黒い家 2019/01/14
なんとなく「読んでみるか」と思ったが最後。やめられない止まらない。
一般常識が通用しないサイコパスに狙われる恐怖。読んでいてぞくぞくしたし本当に恐ろしかった。なかなかにえげつない描写もあり。
鈴木光司/リング 2019/01/15
ホラーというよりミステリか。
見たら一週間後に死ぬ呪いのビデオのオマジナイを求める。竜司のキャラクターが映画版とは大きく異なる。読みやすい文章でスリリングで、本当に幸せな時間だった。
タイムリミットが一週間しかない、どんどん時間がなくなっていくことへの恐怖と絶望感。
そりゃあバカ売れするわけだわ。めちゃくちゃ面白いもん。
「少年A」の父母/「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 2019/01/17
三章まで読んだけど飽きた。
地元が兵庫なので当時周りの大人がすごくピリピリしてたのを覚えている。その流れで中学か高校のときにこれを読んだ記憶がある。
しかし、嫌がらせの手紙を送るやつは馬鹿だね。ストレス発散にしてるだけじゃないか。
村上春樹/ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集 2019/01/17
途中でどうでもよくなってしまった。昔の氏の紀行文は面白かったのになぁ。コマーシャルみたいな内容。
武藤雅英/首の痛みと肩こりは自分で治せる 2019/01/18
ストレッチの写真10枚程度に1069円。 あとは肩こりの危険性とかストレッチで変われました報告なので内容はスッカスカ。 でもストレッチはかなり効果的!
森達也/すべての戦争は自衛から始まる 2019/01/19
ナチスもクメール・ルージュもオウムも、周りの過剰な忖度で悲劇が起きた。
自衛意識から仮想敵を作り出して戦争になる。これには本当に同意する。
タイトル通り戦争の話が多く、読むのが辛かった。でも読んでよかった。
ハンセン病というのは名前だけ知っている程度だった。先日読んだ森達也氏の本にハンセン病の隔離施設の話が載っていてあまりの酷さに興味が湧き、読んでみた。
治療なんてされてないね。痛かったら麻酔剤って。いつ盲目になるかわからない恐怖。恐ろしい。
新美南吉/ごん狐 2019/01/20
小学校だかの教科書で読んで以来。こんな話だったかと思いながら読んでいた。
しかし、これを読んだ小学生の僕はどんなことを思ったんだろう。余計な親切心は自分の身を滅ぼす、ということなのかなぁ。
村上龍/69 sixty nine 2019/01/20
村上龍作品はデビュー作だけ読んで敬遠していたが、これを読んで考えを改めた。
青春エンタメですな。とっても笑えたしわくわくして楽しかった。
自分の高校時代を思い出した。先のことなんか考えずにただ遊び呆けてたんだよなぁ。
おそらく子どもの頃に読んだんじゃないかな。まったく覚えてないけれど。
銀河鉄道に乗るまで、乗ってからしばらくはわくわくした。しかし乗ってからが長いね。もう少し短く短編にすればいい感じなのになぁ。
星新一/おかしな先祖 2019/01/25
SF落語短編集。どれも落ちが決まってて読後感がとてもよかった。感動しました。