【読書感想文】 平山夢明/独白するユニバーサル横メルカトル 【2006年】
【概要】
言わずと知れたホラー作家平山夢明氏の短編集で、日本推理作家協会賞受賞作。
【内容紹介】 (光文社ホームページ引用)
タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。
学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。
【感想】
予想を裏切られました。悪い意味で。積読棚から手にとってカバーを外して青い合皮のカバーに差し替える時が一番わくわくしていた。
だって、もういろいろなところで残酷だグロいだエグいだなんだと言われていたから、きちんと覚悟してから読まないと駄目だと思って。
短編が八編あるわけですが、まあ最初のニコチンと少年は「ほー、なるほどね」という感じだった。
二作目のΩの聖餐は「おー、いい落ちだ」と思った。
そして続無垢の祈り。これはかなりの問題作らしいが、映画化されている。「あら、ハッピー・エンドなのね」と。
オペラントの肖像、面白くないのでスキップ。
卵男、退屈なのでスキップ。
すさまじき熱帯、興味がわかないのでスキップ。
表題作の独白するユニバーサル横メルカトル、キーボードかなり汚くなったから買い換えないとなぁ。
怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男、来月アパートの更新だからいろいろと手続きが必要だなぁ。
期待外れも期待外れ。グロいとかエグいとかどうでもいいから、もっと救いようのなさが欲しかったなぁ。あと文章がちょっとね。