【読書感想文】 東野圭吾/禁断の魔術 【2015年刊行】
【概要】
言わずと知れた東野圭吾氏のガリレオ・シリーズ第八弾、現時点での最終作。
【あらすじ】 (Wikipedia引用)
ある年の5月、一人の青年・古芝伸吾が理工学部物理学科第十三研究室を訪れる。伸吾は高校時代に湯川から科学を学び、その魅力に感銘を受けて帝都大学を受験、合格を果たし、湯川のもとへ挨拶にやって来たのだ。しかしその日、伸吾の姉が都内のホテルで死亡した。
約10ヶ月後の3月、一人のフリーライターが殺害される事件が発生した。容疑者として捜査線に浮上したのは、湯川の教え子・小芝伸吾であった。伸吾は10か月前に帝都大学を退学し、金属加工品製造会社へ入社したが、現在は行方不明であった。さらに、警察が捜査を進める過程で、古芝伸吾が殺人を計画していることが判明する。しかも殺人方法は、かつて湯川に教わった技術を改良したもので、すべては姉の敵討ちに起因していた。
【感想】
元になった短編は読んでいません。その上での感想です。
一気読みでした。湯川の愛弟子が登場。かつて湯川に教わった技術を改良したもので姉の復讐に燃える。それに草薙や薫、そして湯川はどう動くのか。
政治家の件についてはこの結末が一番ベターだろうね。それを変えちゃうとファンタジーになってしまう。でもせめて秘書ぐらい……。
終盤の湯川と古芝の駆け引きは緊張感があってとてもよかった。超人化が止まらない湯川だったが、人間臭いところはありつつもやはり超人だった。
科学技術は邪悪な人間の手にかかれば禁断の魔術となる。
結末もなかなか愉快でよろしい。シリーズ読み終えた。実写版は観ていないので、僕の中での湯川のイメージは漫画コウノドリの四宮先生だった。