【読書感想文】 貴志祐介/クリムゾンの迷宮 【1999年刊行】
【概要】
言わずと知れた貴志祐介氏のデス・ゲーム小説。
【あらすじ】 (裏表紙引用)
藤木芳彦は、この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を、深紅色に濡れ光る奇岩の連なりが覆っている。ここはどこなんだ? 傍らに置かれた携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された……」それは、血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの始まりだった。
『黒い家』で圧倒的な評価を得た著者が、綿密な取材と斬新な着想で、日本ホラー界の新たな地平を切り拓く、傑作長編。
【感想】
とりあえず、とてもおもしろかった。ずっと読んでいた。特に後半の鬼ごっこはたまらない。緊張感が爆発していた。
馬鹿みたいにあふれかえっているデス・ゲームもののはしり。バトル・ロワイアルもまだ出ていない時代の話。
貴志祐介氏の小説は高校のときに青の炎を読んで以来だったのでかなり久しぶりだった。青の炎は友人に勧められて読んでとても感動した。映画も観たっけな。
でもそもそもがホラー作家というわけで、評価のよいこれを読んでみたわけだ。
一度読み始めたらなかなか中断できない。キャラクターも生き生きとしているし、なによりスリルがたまらない。ほかの作品も読んでみたいと思った。
が、落ちは酷い。正直文庫本を床に叩きつけそうになった。