【読書感想文】 片岡義男/と、彼女は言った 【2016年刊行】【読了断念】
【概要】
御年七十八の片岡義男氏の群像での連載をまとめた短編集。
【感想】
初めて片岡義男氏の本を手にとってみました。なんだか70年代に若者から絶大な支持を得たとかで、とても期待していました。しかしその期待は見事にブチ壊されてしまったのです。
結果から述べまして、またもや読了を断念せざるを得ない結果となってしまいました。だってきついよこれは。最初の「おでんの卵を半分こ」を読み終えて、70年代とか80年代に書かれたものを再販したものなのかなと思った。
だって、あまりにも古臭すぎるんですもの! 昭和の香りがするわ!
そしたらなんと、2015年に書かれたものだった。おったまげー。
無理矢理頭のなかで「これが片岡義男か。うーむ、なんだか都会的な作品だ」なんて思いながら読んでいたが、三作目の表題作「と、彼女は言った」の序盤でギブ・アップです。
だって、全部おんなじやもん。売れない作家の主人公と女が出会って「小粋」で「歯の浮くような」会話を決めて酒を呑むだけ。少なくとも僕が読んだ三作目まで全部同じプロット。
キッチンじゃなくてキチン。
クレジットカードじゃなくてクレディットカード。
インターネットじゃなくてインタネット。
というこだわり。
う~ん。なにもかもが古すぎる。今平成30年でっせ、2018年でっせ、21世紀でっせ。