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【映画感想文】 白石晃士/貞子vs伽椰子 【2016年公開】

 今をときめく白石晃士監督作品。それが面白くないわけがない!


【概要】(Wikipedia参考)
 観たら二日後に死ぬという呪いのビデオをカワイコちゃんがうっかり観てしまい、呪いにかかってしまう。呪われたカワイコちゃんとその友達のカワイコちゃんは、大学教授の都市伝説研究科でロック・スター甲本ヒロト氏の弟に助けを求める。
 一方、入れば必ず死ぬという呪いの家の向かいにうっかり引っ越してきた女子高生のカワイコちゃんは、なんだかその家が気になって仕方がない。近所で小学生4人が行方不明というニュースを聞き、その内一人を呪いの家で見かけ、うっかり入ってしまう。てんやわんやあり女子高生のカワイコちゃんの両親が助けにくるも、両親は死に、女子高生のカワイコちゃんは呪いにかかってしまう。

 だったらもう、何歳になってもイケメンな安藤政信氏演じるスーパー霊媒師常盤経蔵先生の力をお借りするしかあるまい!

 イケメンは小さな子どもを助手に従い、「呪いと呪い、ぶつけちまえば消滅するじゃねぇか」作戦を実行する。


【感想】
 貞子とか伽椰子とかはどうでもよくて、白石晃士監督の作品だから観た。だから、たとえ水戸黄門vs暴れん坊将軍だとかお茶vsコーヒーであっても観ていた。それは、白石晃士氏が監督しているから。それだけ。
 絶対に外れない映画監督として最大の信頼を置いている。

 どうしてもそのバイアスがかかってしまうので、観る前から期待値が高いんだよね。そしてこの映画も、期待を裏切らなかった。


【良い点】
 白石晃士監督は、本当にもう毎回毎回、全力でホラー映画を撮ってくれる。「どうせあれやろ、最後に貞子ようさん出したら満足すんねやろ、ホラー・ファンは」的産業廃棄物ホラーがあふれる昨今、こんなにまでガッチガチで全力投球されると、怖さを通り越して笑ってしまう。

 カルトに続き、イケメン俺様的スーパー霊媒師が出てくるのもグッド・ポイント。だらだらせず最初から最後まで緊張感が続く中、このイケメンが清涼剤になってくれる。このイケメンに任せておけば大丈夫だ! というわかりやすいヒーローがいるからこそ、貞子と伽椰子の呪いがより生きてくるわけだ。

 前世代のVHSを出すのにリサイクル・ショップに眠っているビデオ・デッキを使うというやりかたも、スムースでとてもいい。

 ジェットコースター・ムーヴィーで「はいここ!」「次これ!」「はいもう次!」「あとはこれ!」「はい終わり!」で構成がビューティフルだった。

 やたらとカワイコちゃんばかりが出てくるところ。僕としては、佐津川愛美氏の頼りないなよなよした女の子の姿にはときめかされた。たまにはこういう女の子女の子した女の子もいいね。そういえばヒメアノ~ルでは惜しげもなく裸体をさらけ出していたな。

 佐伯家の作り。朽ち果てた様子がよく出ていた。

 エンディング。終わりかたがとてもよかった。いい気分になれた。


【残念な点】
 フレディvsジェイソンみたいながちゃがちゃしたバトルを期待していたので、実際に貞子と伽椰子が戦うシーンが少なく、物足りなく感じた。
 題材が題材だからか、一般受けを狙ったように見えた。もっとマニアックに作ってほしかった。


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