読書感想ブログ

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【読書感想文】 村上春樹/カンガルー日和 【1986年刊行】

 村上春樹氏の掌編集。どうでもいい話だが、文庫本の刊行年が僕の生まれた歳だった。七十九刷だって。


 不思議でおかしくて笑えて切なくて意味がわからなくて……。いつもの村上春樹節が詰まりに詰まった掌編が十七編。プラス短編が一編。

 深く考えちゃいけないね。明確な落ちとか相変わらずないので、そこに漂う空気や雰囲気を感じつつ読むのがいいと思う。掌編集だからといって、星新一氏みたいなのを思い浮かべちゃいけないね。それを期待して読むと、下手すると怒り狂って文庫本を壁に思いっきり投げつけてしまうかもしれない。

 それで思い出したが、僕が結構ファンでいろいろ読んでいた某エンタメ作家氏の某作は、あまりのつまらなさに腹が立って壁に走ったゴキブリめがけて投げつけてそのまま捨てた。


 本当に、意味不明だからね。全然理解できない。だから解説もできないし感想もほとんど言えやしない。でも、腹の立つ意味不明さではなく、とても気持ちのいい意味不明さ。心地のよい文章と不思議な話に浸って、のんびりのんびり、一日一遍読む感じで、楽しんでください。