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【映画感想文】 フェルナンド・メイレレス/シティ・オブ・ゴッド

 最初から最後まで目を離せない展開で、二時間以上という長さがまったく苦にならなかった。

 中盤までは比較的明るい感じで、それぞれがのし上がろうとして、神の街を誰が支配するか、という流れになっている。主人公であるブスカペは語りのみで、活躍はあまり見られない。

 中盤から一気にダークな展開へ。子どもたちを集め、銃を渡し、抗争に突入していく。これが怖いところで、日本だとまだ小学生ぐらいの子どもたちが、当たり前のように銃を手にし、強盗を働き、人を殺し、ドラッグをキメる。そして警察も賄賂を貰い、犯罪を見逃したりしている。誰かを頼りにするのではなく、自分の力だけが頼りだ。

 調べると、役者のほとんどを素人で、しかもアドリブで撮影したという。だからか余計に、現実味がある。そしてなにより、事実を元にしている、というところ。

 観光地のリオの裏には、血なまぐさいスラム街の抗争物語があった。

 なにより、映像が素晴らしい。時間軸を変えたり、巻き戻したり、丁寧でわかりやすい構成にしつつ、斬新で。


【観たほうがいい度】            ★★★★★
【黒人はやっぱり様になる度】        ★★★★★
【日本が銃社会じゃなくてよかったと思える度】★★★★★

【総合】                  ★★★★★