感想文

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【読書感想文】 新潮二〇一六年八月号掲載 高橋弘希/スイミングスクール

 この作者の名前は、ちらほら見かけていたので、気になっていた。そう、気になっていた。気になっていたところでやめて、読まなければ、一生気になっていたで終わっていた。その方が僕にとって良かった。今年で三つ目の、発狂したくなるぐらいにつまらない小説だった。一作目は、文學界新人賞受賞した、市街戦。二作目は、高橋源一郎の非常時のコトバ。まぁ、市街戦に比べれば、まだ読めたような……気がしないわ。非常時のコトバに関しては、僕はこの作者の信者みたいなもんなので、まぁ、アレですな。

 酷過ぎるね。酷いわ。これで金貰ってんだから、泣きたくなるわ。何だこれ、最初から最後まで、全部説明じゃないか。ずうーっと説明。誰それはーこうしましたー、その時ー誰それはーどうでしたぁー、そんでー、これがこうだからーこうなのですー。こうだからこうなってー、結局はこうでー、こうなんですー。

 ずっと説明。説明&説明、ディス・イズ・説明、ザ・説明、説明・オブ・ザ・説明。面白いとか面白くないとかいう次元を超えて、宇宙の果てを超えて、光の速度になって、燃え尽きた。紙の無駄。

 繰り返しになるけれどさ、「こうだからこうなのです、だからこうなのです、そいで結局はこうなりました」って読んでも、「あ、そうなんですか。それはよかったですね(苦笑い)」しか言えないし! しかも会話文が嘘くさいし、全然キャラクターが生きてないし、記号的だし、ですます調大嫌いだし! 読者舐めてんのか!

「だから私はあの日、八王子のデパートに立ち寄ったのかもしれません。」とか、「近い将来に、私の苗字が鈴村になるだなんて、考えてもいませんでした。」っていう文章があるけれど、あ、そうなんですか。それはよかったですね(苦笑い)」としか思わないよ。あのね、こっちはね、――で、――なんて、――なんだよ! 伏字にしておきました。お前が言うなと言われそうなので。

 最後の行を読んで、「あ~、辛かった。苦行だった」としか思わなかった。何の意味もない、ただの日本語の集合体。登場人物すべてが、ただの記号。生きてない。血が通っていない。

 いやぁ、図書館で借りてよかった。ああ、まあ、金出してても、スイミングスクールの前に載っていた、野良ビトたちの燃え上がる肖像がとても面白かったので、それだけでもまあよかったか。でも阿部和重の伯爵夫人を読む、を、伯爵夫人を読んでからきちんと読みたいので、その際にまた図書館でレンタルすっか。

 あー、マジでムカついたから、一緒に借りた奥田亜希子のデビュー作読んで、プラス・マイナス・ゼロにしよう。