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【映画感想】 マーティン・スコセッシ/グッドフェローズ

 やった! さすがスコセッシ監督! ギャング・オブ・ニューヨークはあんなにも面白く無かったのに、それ以前の映画は傑作だなんて!

 二時間以上も尺があるのに、飽きさせずに最後までぐいぐい引っ張って、目が離せなかった。内容はまぁ、ギャングに憧れたヘンリーが伸し上がって行き成功を収めたものの、ヤクに手を出し始めてから徐々に崩壊していくという物。
 ギャング物映画だから、暴力描写がところどころ出てくるけど、グロくは無い。人間ドラマが濃い。最初から最後までの緊張感が物凄い。

 前半から中盤までは、金と暴力で好き勝手やって、ギャング生活を面白おかしく描いている。刑務所にブチ込まれても、金を使い、優雅な生活。後半からは仲間のジミーとトミーがちょっとやり過ぎちゃって、尚且つヘンリーがコカイン中毒になり、ヤクを嫌うボスのポーリーに捨てられる。そして逮捕されるも、色々好き勝手やってきたツケが回って、刑務所にいても釈放されても殺されてしまう事を自覚する。そしてFBIと取引する。一番最初の逮捕でヘンリーが決して仲間を売らずに裁判を終わらせた、男になった裁判と、取引後の格好悪い裁判が対比されている。そして最後は詰まらない人生に終わる。

 あ、成る程なぁ、って思ったのは、冒頭のバッツ殺しが中盤で明らかにされた点。あれが無ければヘンリーもジミーもトミーも、まだやれてたんじゃないかなぁ。