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RETSUDAN SENSEIの感想文

感想文をバシバシガシガシ書きます。

【読書感想文】 村上春樹/東京奇譚集 【2007年刊行】

【概要】 五編からなる短編集。外れなし。 一つずつ感想を書く。 【偶然の旅人】 【あらすじ】 彼はピアノの調律師をしている。41歳でゲイである。三歳下のボーイフレンドがいるが、別々に暮らしている。 彼は火曜日になると車で神奈川県にあるアウトレット…

【読書感想文】 村上春樹/東京奇譚集 【2007年刊行】

【概要】 五編からなる短編集。外れなし。 一つずつ感想を書く。 【偶然の旅人】 【あらすじ】 彼はピアノの調律師をしている。41歳でゲイである。三歳下のボーイフレンドがいるが、別々に暮らしている。 彼は火曜日になると車で神奈川県にあるアウトレット…

【読書感想文】 夜釣十六/楽園 【第32回太宰治賞受賞作】【2017年刊行】

【あらすじ】 「引き継いでもらいたいものがある」 ――会ったこともない「祖父」から届いた一通の葉書。パチンコで稼ぎを食いつぶす警備員の圭太が遺産でももらえるかと出向いた先は、しかし、遠い昔に忘れ去られた廃鉱の窪地だった。コウモリのスープを食べ…

【読書感想文】 夜釣十六/楽園 【第32回太宰治賞受賞作】【2017年刊行】

【あらすじ】 「引き継いでもらいたいものがある」 ――会ったこともない「祖父」から届いた一通の葉書。パチンコで稼ぎを食いつぶす警備員の圭太が遺産でももらえるかと出向いた先は、しかし、遠い昔に忘れ去られた廃鉱の窪地だった。コウモリのスープを食べ…

【読書感想文】 伊坂幸太郎/チルドレン 【2007年刊行】

とてもよかった。読者をひたすら楽しませるという、エンターテイメント作品としてよくできている。 伊坂幸太郎氏作品はアヒルと鴨のコインロッカー、仙台ぐらし、ゴールデンスランバー、PKと読んできたが、期待を裏切らない手堅い作り。 かなり面倒臭そうな…

【読書感想文】 漫画 二〇一七年四月分

出水ぽすか・白井カイウ/約束のネバーランド 一巻 ジャンプらしからぬ内容の漫画……といっても思考、戦略はDEATH NOTEという先駆者があるわけで。 しかしよく練られている。売れているだけあるね。出水ぽすか・白井カイウ/約束のネバーランド 二巻 おおお、…

【読書感想文】 漫画 二〇一七年 三月分

田中芳樹・荒川弘/アルスラーン戦記 六巻 盛り上がりが半端ないな。これから一体どうなるんだろう……!岸本斉史/ナルト 二十二巻 ネジ対鬼童丸。ナルトの行動や発言が、様々な人に影響を与えているんだな。岸本斉史/ナルト 二十三巻 シカマルとキバ&赤丸…

【読書感想文】 村上春樹/TVピープル 【1993年刊行】

外れなしの短編集だった。 表題作のTVピープルは、突然部屋にTVピープルがやってきて部屋に映らないテレビを置いていくというもの。 不思議さ爆発。 飛行機 ――あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったかは、よく泣く人妻との情事を描いたも…

【読書感想文】 中島らも/中島らもの特選明るい悩み相談室 その1・ニッポンの家庭篇

とてもおもしろく、一気に読んだ。 読者の質問はいわばネタ披露の場所であり、日常の中でみつけたシュールな出来事を回答者である中島らも氏に問いかける。本当か嘘かは関係ない。 対して中島らも氏は、そういう質問に真面目に回答したり嘘を織り交ぜて回答…

【読書感想文】 村上春樹/村上さんのところ 【2015年刊行】

ボリュームたっぷりだった。読み終わるのに二、三ヶ月はかかった。 内容は、村上さんのところというサイトを立ち上げ読者からのメールを募集し、村上春樹氏本人が返信したものをまとめた本。 質問の内容も、社会情勢について、作品について、読者の悩み相談…

【読書感想文】 西村賢太/芝公園六角堂跡 【2017年刊行】

四つからなる短編集。ひとつひとつ感想を書こう。 芝公園六角堂跡 表題作。稲垣潤一氏のファンになった経緯、そして今では一緒に食事をしたりライヴに呼ばれるようになったことを述べる。そして今回呼ばれたライヴの場所の近くが、師と仰ぐ藤澤清造氏の終焉…

【読書感想文】【小説】 村上春樹/女のいない男たち

六編からなる短編集。一つ一つ感想文をつけていこうと思う。 しかし、短編のいいところは、一気に物語に入り込んで、一気に終わる、この短い間の没入具合がの気持ちよさだよね。 ドライブ・マイ・カー 設定が面白いね。個性派俳優の家福が、一時的に運転をや…

【読書感想文】【小説】 石田衣良/池袋ウエスト・ゲート・パークⅫ 西一番街ブラックバイト

再始動が嬉しい。一つづつ感想文をつける。 西池第二スクールギャラリー マコトの元に、同級生のサエコがやってくる。サエコは和菓子屋岡久の一人娘で、使われなくなった小学校をギャラリーにしている。そこに置かれていた、小門屋という男の作品を何者かに…

【読書感想文】 西村賢太/東京者がたり

日記シリーズでもう疲れていたので、エッセイなら大丈夫だろうということで読んだ。 結果、とても面白かった。 僕はど田舎出身者なので、東京人が東京の場所場所を語るとこういう感じなのか、と思った。 下北沢がとてもお嫌いなようで。僕もなんとなく好きで…

【読書感想文】 西村賢太/一私小説書きの日常

うーむ、これは、日記。昼起床、入浴、サウナ、執筆、朝方酒、編集者と打ち合わせ、呑み、テレビ出演……。 これがただひたすら繰り返される。しかし、僕は西村賢太氏のファンなので、日常を覗き見するという感覚で楽しんでいる。他の作家の日記もそうだね。フ…

【読書感想文】 中村文則/遮光

面白いだのなんだのと絶賛すると、人間性を疑われてしまいそうになる小説。というかまあ、それは作者である中村文則氏も、あとがきで認めている。 例えば、読書家の友人だったりに、「中村文則の遮光、面白かったよ!」とは言えない。 「これ知ってる?」と…

【漫画感想】 二◯一六年 十月分

荒木飛呂彦/ジョジョリオン 一巻 舞台は四部と同じ、杜王町。が、また別の世界の杜王町。記憶喪失の主人公の過去を探っていると、いきなりバトル! ハラハラさせるバトルだった。荒木飛呂彦/ジョジョリオン ニ巻 東方家に居候することになったので、名前は…

【読書感想文】 西村賢太/随筆集 一私小説書きの独語

これだけ西村賢太の書籍を読んでいると、同じような話を別のところですることがあるから、それはもう知っているよ、ということも多い。 それでも、読ませる文章が素晴らしい。文章のおかしいところがあると指摘されたが、私は国語の教本を書いているわけでは…

【読書感想文】 高橋弘希/指の骨

ハード・カバーで百二十二枚。薄い本なのに、読むのに時間をかけた。時間がかかったわけではなく、時間をかけた。なぜか? それは単純に、読み終わるのがもったいなく感じたからだ。これは、日本兵を主人公にした、戦争小説だ。当たり前の知識で、日本は第二…

【読書感想文】 西村賢太/一私小説書きの日乗 憤怒の章

前作の日記集より、面白く感じた。単純に、好きな作家の日常が読めるというだけで、買いだね。といっても、日記集なので長々しい感想文なんて書けるわけががないし、結局はファン・アイテム。 原作の映画のDVDやBlu-rayだけでなく、レンタルでも印税が入って…

【読書感想文】 太田光/しごとのはなし

芸能人の本って、結局はファン本だから、ファンじゃないと楽しめない。僕は太田光のファンなので、楽しく読めた。時折はっとさせられたり、成る程と納得させられたり、読み応えはたっぷりとあった。 インタビューを元にして作られたので、文章も話し言葉で読…

【読書感想文】 西村賢太/薄明鬼語 西村賢太対談集

うーん、これは対談集なので、そんなに長い感想文は書けない。エッセイ以上に、読者を選ぶものだと思う。その作者に興味があるか無いか。それに加えて、対談相手に興味があるか無いか。 芥川龍之介賞作家の田中慎弥、木内昇、本谷有希子、六角精児、テリー伊…

【読書感想文】 西村賢太/蠕動で渉れ、汚泥の川を

西村賢太の、初となる長編小説。これまでもインタビューやエッセイ等で、長編小説を書きたい書きたいと言っていたので、期待して読んだ。そして、期待通りの面白い作品だった。 これまでも、小説やらエッセイ等で、田舎者を馬鹿にするパターンは結構あったの…

【読書感想文】 中村文則/何もかも憂鬱な夜に

何が凄いって、読者を休憩させようと思わせない力強さが半端ない。冒頭を読むと、もう三分の二まで読んでしまった。結局はそこで空腹に負けてしまって、中断したんだけれど、落ち着かなくなって、また読みだした。おかげで徹夜ですよ。 この作品には、勢いが…

【読書感想文】 西村賢太/西村賢太対話集

いやあ、面白かった。対談相手には、知らない人もいたんだけれど、それはそれで勉強になってよかった。 パンクス町田、島田雅彦、元都知事、センセイが特に面白かった。文章を読みながら声を出して笑うのって、久しぶりの経験だ。 逆につまらなかったのは、…

【読書感想文】 新潮二〇一六年八月号掲載 高橋弘希/スイミングスクール

この作者の名前は、ちらほら見かけていたので、気になっていた。そう、気になっていた。気になっていたところでやめて、読まなければ、一生気になっていたで終わっていた。その方が僕にとって良かった。今年で三つ目の、発狂したくなるぐらいにつまらない小…

【読書感想文】 西村賢太/下手に居丈高

エッセイの感想文を書くのは、結構難しい。周辺雑記なわけだから、さらりと読めて、面白くて、沢山ある中で幾つか記憶に残れば良い、ぐらいでいつも読んでいる。その三つを全て兼ね備えているエッセイ集は、そんなに無いとは思うけれど。 一つ問題点があって…

【読書感想文】 新潮二〇一六年八月号掲載 木村友祐『野良ビトたちの燃え上がる肖像』感想

この作者の小説を読むのは、これが初めて。いつもの事ながら、知らないので期待に胸をときめかせながら読んだ。 読み始めて、「あれ、ちょっと微妙だな」という感想を抱いた。冒頭から説明を結構入れているからだろうか。しかし読み進める。またもや、「あれ…

【読書感想文】 清水義範/小説家になる方法 本気で考える人のための創作活動のススメ

恥ずかしながら、この作家は名前だけしか知らなかった。たまたま図書館で見つけて、色々と作家指南書は読んできたけれど、これはどうかな、借りるのはタダだし、つまらなければやめて返せばいいし、面白かったら儲け物だ、という気軽な気持ちで手にした。 何…

【読書感想文】 すばる2016年8月号 奥田亜希子 『はじまりの名前』 感想

この作者の小説はこれが初めて読んだ。何だろうな、冒頭辺りは、「恋愛物かぁ」と、ちょっと読むのを躊躇ったけれど、まあせっかくすばる買ったんだし……と読み続けた。 後、この感想では概要は説明しない。その理由は、これを読めば分かると思う。 結果とし…

【読書感想】 高橋源一郎/非常時のことば

何なんだろうな、これは。どういったジャンルに分類されるんだろう。良く分からない。そして、感想も思い浮かばない。良く分からない。 高橋が様々な文章を引用し、それについて、ああだのこうだの述べる。ただそれだけ。特別面白くも無いし、詰まらなくも無…

【文芸誌感想】 すばる2016年8月号 高橋源一郎 『ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた』 第一話 感想

新連載、どうだろうな、という不安を抱きながら読んだ。というのも、理由は二つあって、いつか、ソウル・トレインに乗る日までと非常時のことばを読んでいるんだけれど、どちらも何だか、真面目にかしこまって書いてやるぞ感が凄くて、いつもの高橋じゃない…

【読書感想】 村上春樹/職業としての小説家

まぁこれは、作家志望の人が読んでためになるならないじゃなくて、簡単に言っちゃえば春樹氏のこれまでの事を述べた自伝。それプラス春樹氏の政治や学校に対する思いを述べた意見書。面白くはないけど詰まらなくもないので、まあ買うとしたらちょっと高いか…

【読書感想】 チャールズ・ブコウスキー/パルプ

僕はブコウスキーの作品はくそったれ! 少年時代とこれしか読んでないんだけど、本当に面白い。読ませる力が物凄い。わけのわからない展開がどんどん続いて、どんどん先を読みたくなる。 このパルプ、ニック・ビレーンというポンコツ私立探偵が主人公で、金…

【読書感想】 西村賢太/棺に跨る 感想

久しぶりに西村賢太氏の小説を読んだけど、今まで通り、読み易くてところどころ笑えて、読後感はスッキリというモノに仕上がっている。今作は秋恵シリーズ完結の連作という事で、四編全てが秋恵との間で起こる色々を描いている。 病的オリモノだとか手コキリ…

【読書感想】 高橋源一郎/デビュー作を書くための超「小説」教室 感想

読んで普通に面白かった。いつもの高橋源一郎が詰まっている。いつもの高橋源一郎というのは、文章だ。簡単に言ってしまえば読み易いという事になるんだけど、高橋源一郎の文章は一言では言い表せられないんだよな。その文章を目に入れたと同時に脳みそに高…

【読書感想】 村上春樹/サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3 感想

まぁ、エッセイ集に長々と感想をするのもおかしいかなと思うので、短く済ませるけど、一応僕は村上春樹ファンと自称している。本棚には結構村上春樹の書籍があるし――エッセイ、小説関わらず――大体が面白いと思って読んでいる。有名で売れてる作家だから、色…

文學界2016年5月号掲載 大西智子 『ぱちぱち』 感想

此れは、普通に、面白かった。最初は「何だこの十季子とかいう主婦」とムカつき、「ミハシ可愛いなぁ」と思って読んでいたのだが、してやられた。物語がテンポ良く進み、文章は読み易く、賞を取ったのも頷けるな、と思った。 情報もきちんと丁寧に必要な分だ…

【読書感想】 文學界5月号掲載 水原涼『チャンピオン』感想

概要は此処に書きません。感想だけ。 冒頭からかなり力の入った描写。ボクシングの試合の描写だ。改行も殆ど無いけれど、何故かすらすらと読んでしまう。動きやシーンが流れるようにして描かれている。此れは書くの大変だったろうなと思った。然し無駄な描写…

【対談集】 <高橋源一郎&柴田元幸 『小説の読み方、書き方、訳し方』 感想>

此れは所謂作家志望が読むと凄い勉強になる一冊だと思う。文学論というものかな。簡単に言っちゃえば対談集なんだけど、其れだけで終わらないというか。 まずはお互いの説明、紹介、etc...イントロダクション。小説は「固体」「気体」「液体」説に納得させら…

西村賢太/無銭横丁 感想。

短編集。矢張り西村賢太だけあって、読み易く感情移入し易い。しかも相変わらず続きが気になる所で終わっている。・菰を被りて夏を待つ 憧れの私小説家二人の話。やまいだれの話の続きとなっているので、其方を先に読んだ方が分かり易いだろう。 田中英光の…

石田衣良/憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI  感想。

今回も相変わらずの面白さ。 1からずっと続いている事なんだけど、主人公であるマコトが書いたコラムが小説になっているというところ。 だからちょっと臭かったり文章が下手糞でも、工業高校卒業の半ニートであるマコトが 書いたというので、納得させている…