読書感想ブログ

感想文をバシバシガシガシ書きます。

単行本感想文

読書感想文 2019年3月

岩井志麻子/現代百物語 生霊 2019/03/02 Kindleのセールで購入。相変わらずぞくっとさせる怖い話が99話。 同作者のあの女を読んだあとなので、あっこれはあの女の話だなとわかるものもいくつかあった。次もその次も購入済なのでゆっくり読む。 西村賢太/羅…

読書感想文 2019年2月分

高橋源一郎/平凡王 2019/02/01 エッセイ集。‬ ‪三〇年前の本なので時事ネタなんかはわからないものもあるけれど、皮肉が効いた内容で読んでいて楽しかった。 東野圭吾/ダイイング・アイ 2019/02/02 記憶を失った主人公がそれを取り戻すお話。 なので読者と…

読書感想文 2019年1月分

堀江貴文/刑務所わず。 塀の中では言えないホントの話 2019/01/04 前作とは違い書けないことがなくなったので、内容もバラエティに富んでいてとても面白かった。 刑務所の中とはもっと厳しいのかと思っていたが、雑談できたり映画や朝ドラが観れたりと、そ…

読書感想文 2018年10月分

大橋弘祐/サバイバル・ウェディング 2018/10/10 Prime Readingにて。 とても面白かった。 ファッションの薀蓄を挟みながら、婚約破棄された三十路女が結婚を目標に努力する。 なんといっても主人公の上司である宇佐美のキャラがいい。 一気に読みました。 …

【読書感想文】 石田衣良/七つの試練 池袋ウエストゲートパークXIV 【2018年刊行】

概要 内容紹介 感想 概要 石田衣良氏の人気シリーズ池袋ウエストゲートパークの第十四弾。 内容紹介 常に現代を映し出す、超人気シリーズ最新刊! SNSで課題をクリアして「いいね」を獲得するゲームが若者に流行。次第にエスカレートする課題に「いいね」欲…

【読書感想文】 高橋源一郎/こんな日本でよかったら 【1996年刊行】

【概要】 言わずと知れた高橋源一郎氏のコラム。外国人による日本人への素朴な疑問が収録されている。 【内容紹介】 "Asahi Evening News" に連載されたコラム44篇を収録。氏が日本語で書いた原稿を編集者が翻訳し掲載したもの。単行本の後半半分はその英文…

【読書感想文】 村上春樹/騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編 【2017年刊行】

【概要】 言わずと知れた村上春樹氏の七年ぶりの長編小説。 【内容紹介】 (新潮社HP引用) その年の五月から翌年の初めにかけて、私は狭い谷間の入り口近くの、山の上に住んでいた。 夏には谷の奥の方でひっきりなしに雨が降ったが、谷の外側はだいたい晴れ…

【読書感想文】 高橋弘希/送り火 【2018年刊行】【第159回芥川龍之介賞受賞作】

【概要】 言わずと知れた高橋弘希氏の五冊目の小説で、第159回芥川龍之介賞受賞作。 【内容紹介】 (文藝春秋BOOKS引用) 東京から山間の町に引越した中学三年生の歩。うまくやってきたはずだった。あの夏、河へ火を流す日までは。注目の俊英、渾身作! 【感…

【読書感想文】 平山夢明/独白するユニバーサル横メルカトル 【2006年】

【概要】 言わずと知れたホラー作家平山夢明氏の短編集で、日本推理作家協会賞受賞作。 【内容紹介】 (光文社ホームページ引用) タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日…

【読書感想文】 高橋源一郎/ゆっくりおやすみ、樹の下で 【2018年刊行】

【概要】 言わずと知れた高橋源一郎氏の初の児童文学。 【内容紹介】 (朝日新聞出版ホームページ引用) 夏休み! 小学5年のミレイちゃんが、鎌倉の「さるすべりの館」で、バーバと犬のリング、ぬいぐるみのビーちゃんと過ごすひと夏の物語。 さるすべりの館…

【読書感想文】 東野圭吾/真夏の方程式 【2011年刊行】

【概要】 言わずと知れた東野圭吾氏のガリレオ・シリーズ第6弾でシリーズ3作目の長編。 【あらすじ】 (Wikipedia引用) 夏休みのある日から両親の都合で一人、親戚が経営する旅館で過ごすことになった小学5年生の少年恭平は、玻璃ヶ浦へ向かう電車の中で湯…

【読書感想文】 東野圭吾/聖女の救済 【2008年刊行】

【概要】 言わずと知れた東野圭吾氏のガリレオ・シリーズ第五弾。長編としては二作目となる。 【あらすじ】(Wikipedia引用) 真柴綾音と真柴義孝夫妻は子供ができないことを理由に離婚することが決まっていた。その時綾音の胸中には義孝へのある宣告が下さ…

【読書感想文】 村上春樹/騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編

概要 村上春樹氏の言わずと知れた長編最新作の上巻。あらすじ(Wikipedia引用) 妻との離婚話しから自宅を離れ、友人の父親である日本画家のアトリエに借り暮らしすることになった肖像画家の「私」は、アトリエの屋根裏で『騎士団長殺し』というタイトルの日…

2018年度 最後まで読めなかった本をまとめたもの

一度読み始めたものはなにがあっても読み切る、をルールとしていたが、読書に使える時間は有限のため、面白くないと思ったら即時売却用の段ボールに放り込むことに決めました。 いつなにを最後まで読めなかったのか記録しておく必要があるので、ここにまとめ…

【読書感想文】 鴻池留衣/ナイス・エイジ 【2018年刊行】

【概要】(新潮社HP引用) 未来人がオフ会に降臨!? 興味本位で参加したAV嬢の絵里は自分の孫と名乗る青年と知り合い同棲。その日常はネット民の際限なき好奇心の餌食となってゆく……。 自分が信じるものだけが真実となる時代の炎上騒ぎをクールに描いた話題作…

【読書感想文】 片岡義男/と、彼女は言った 【2016年刊行】【読了断念】

【概要】 御年七十八の片岡義男氏の群像での連載をまとめた短編集。 【感想】 初めて片岡義男氏の本を手にとってみました。なんだか70年代に若者から絶大な支持を得たとかで、とても期待していました。しかしその期待は見事にブチ壊されてしまったのです。 …

【読書感想文】 高橋弘希/日曜日の人々 【2017年刊行】

【概要】 個人的に新作が待ち遠しい作家の一人で、外れのない作家の一人。 主人公である大学生の航と同い年の従姉である奈々が自死し、死後手紙が届くところから始まる。航と奈々は最後まではいかないものの、恋人のような関係だった。 航は生前の奈々が参加…

【読書感想文】 円城塔/オブ・ザ・ベースボール 【2008年刊行】

昔から気になっていた円城塔のデビュー作。 【感想】 表題作の「オブ・ザ・ベースボール」は、序盤のみ楽しめた。 田舎の村に一年に一度人が降ってくる。原因は不明。 という設定はとても引き込まれるし、ジョークを交えた文章は笑えてとてもよい。 ……が、そ…

【読書感想文】 赤染晶子/乙女の密告 【2010年刊行】【第143回芥川龍之介賞受賞作】

【概要】(Wikipedia引用) 京都にある外国語大学では、皆熱心に学業に取り組んでいる。2009年11月のある日、風変わりなバッハマン教授が、他の授業に乱入し、1月に行われるドイツ語スピーチコンテストの暗唱課題を伝える。「『ヘト アハテルハイス』(『ア…

【読書感想文】 西村賢太/夜更けの川に落葉は流れて 【2018年刊行】

三作からなる短編集。まったくもう、期待を裏切らない面白さだこと。 寿司乞食(小説新潮二〇十六年一月号掲載)【概要】 日雇い労働へ行く、一日分の給料をその日に使い果たす、次の日また日雇い労働へ行く―― 北町貫多二十二歳、そんな無計画な生活を立て直…

【読書感想文】 東野圭吾/マスカレード・ホテル 【2011年刊行】

お…… お、 お―― 面白かった! 【概要】(Wikipedia引用) 東京都内で3件の予告殺人事件が起きた。事件現場に残された不可解な暗号から、3つの事件は連続殺人事件として捜査される。警視庁の捜査本部は、数列の暗号が次の犯行現場を予告するものであると解読…

【読書感想文】 高橋弘希/朝顔の日 【2015年刊行】

二冊目にして芥川龍之介賞候補作。デビュー作は戦争文学の指の骨、三冊目のスイミングススクールは母親の心の動きを描いて、二冊目は開戦前後の工場作業員である主人公と闘病中の嫁の切ない交流を描いた。 感想文で僕が何度も書いている「どうしようもなさ」…

【読書感想文】 羽田圭介/スクラップ・アンド・ビルド 【2015年刊行】【第153回芥川龍之介賞受賞作品】

高校生でデビューして以来何度も何度も芥川龍之介賞の候補になるも落選し続けた羽田圭介氏の、ようやくの芥川龍之介賞受賞作品。 羽田圭介氏の作品を読むのはこれで二作目なので、とても楽しみにしていた。【概要】 スクラップ。 主人公である健斗は、「早く…

【読書感想文】 村田沙耶香/コンビニ人間 【2016年刊行】

第155回芥川龍之介賞受賞作。 やたらと話題になっていたので気になっていた。ようやく読めた。読み始めて、気がついたら終わっていた。 感情も恋愛経験も就職経験もセックス経験もなにもない、主人公古倉。簡単に述べてしまえば、この人には「当たり前」とい…

【読書感想文】 高橋源一郎/正義の見方 【1994年刊行】

たっぷりなユーモアで時事ネタを斬る! 声に出して笑うところもあった。しかし、時事ネタが古すぎて知らなくてわからないところもあった。でも仕方ないよな、94年に出た本なんだもん。 あえて今の時代に読む必要性は……ない。でも源一郎氏ファンなら楽しめる…

【読書感想文】 黒田晶/メイド イン ジャパン 【2001年刊行】【文藝賞受賞作品】

この本を読むのは、刊行された十五年前、高校のクラス・メイトで仲の良かった男が、「すごい小説を見つけたぞ」と興奮して貸してくれて読んで以来だった。 中高生の男というのは大体においてグロテスクなものが好きだ。ゴア描写が好きだ。それは映画でも漫画…

【読書感想文】 高橋源一郎/いざとなりゃ本ぐらい読むわよ 【1997年刊行】

高橋源一郎氏の書評が面白いのは当たり前の話なので、この本が面白いというのも当たり前の話で、面白いと思って積ん読棚から取り出して数日かけて読んでみたわけだけれど、面白いよね。 ちょっと興奮していたのか、左手のすぐ隣りに置いてあった灰皿に手が当…

【読書感想文】 内田樹・高橋源一郎/どんどん沈む日本を愛せますか? 【2012年刊行】

渋谷陽一氏責任編集の雑誌SIGHTでの対談をまとめた、二冊目の対談集。 この三人にはブレがないので、基本的には前回と同じ主張のまま、政治について対談している。そこから教育の話に飛んだり、石坂洋次郎氏の青い山脈の話になったり。。 震災から三ヶ月後に…

【読書感想文】 高橋源一郎/退屈な読書 【2001年刊行】

書評の連載をまとめたもの。興味のあるものは手当たり次第といった風に、様々な本を読んで書評をつけている。 活字だけでなく、漫画や映画、写真集なども。おそらく源一郎氏の中で、「これは文学だ」と思ったなら、活字じゃなくてもなんでもいいのだろう。 …

【読書感想文】 高橋弘希/スイミングスクール 【2017年刊行】

指の骨に続き、高橋弘希氏の小説を読んだのはこれで二作目。外れないな、という印象。しかし文芸誌で読んだ時は、ですます調が受け付けなくて読むのをやめた記憶が。 物語の核心に近づくと逸らせて別の角度からの物語が始まり、帯に書いてある、「私と母の間…