感想文

感想文をバシバシガシガシ書きます。

【読書感想文】 村上春樹/走ることについて語るときに僕の語ること 【2010年刊行】

タイトルのそのまま、村上春樹氏が走ることについて語ったもの。2005年から2006年にかけて、なぜ走るか、どんな練習をしたか、どんな大会に出たか、そしてどう思ったかについて書かれている。 年齢を重ねるにつれ、以前は難なくクリアできていたタイムをオー…

【読書感想文】 高橋弘希/スイミングスクール 【2017年刊行】

指の骨に続き、高橋弘希氏の小説を読んだのはこれで二作目。外れないな、という印象。しかし文芸誌で読んだ時は、ですます調が受け付けなくて読むのをやめた記憶が。 物語の核心に近づくと逸らせて別の角度からの物語が始まり、帯に書いてある、「私と母の間…

【読書感想文】 元少年A/絶歌 【2015年刊行】

神戸連続児童殺傷事件、通称酒鬼薔薇聖斗事件を起こした元少年Aの手記。僕は兵庫県出身で、この事件が起きた時は十歳前後だった。事件が起きて犯人が捕まった後も学校も地域もかなりピリピリしていて、集団での登下校の際、父兄ががっちりとついていたことを…

【映画感想文】 チャド・スタエルスキ/ジョン・ウィック R-15【2015年公開】

なんの無駄もなく、始まりから終わりまで一気に駆け抜けて、主演のキアヌ・リーヴスの格好よさがつまりにつまった、素晴らしい映画だった。【概要】 かつて裏社会にその名を轟かせた凄腕の殺し屋ジョン・ウィックは、5年前に最愛の女性ヘレンと出会い足を洗…

【読書感想文】 文村上春樹・絵安西水丸/村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる 【1998年刊行】

シュールな内容の掌編が三十六編収録した掌編集。意味とか考えちゃ駄目で、感じるままに読むのがいいでしょうな。だって本当に意味不明なんだもの。小説も、絵も。 例えば……と挙げるとネタバレになってしまうし、村上春樹氏も言っているように、ライトな物語…

【読書感想文】 歌野晶午/葉桜の季節に君を想うということ 【2007年刊行】

読みやすい文章で複数の話を混ぜながら進めるため、先が気になって仕方がなく、二日程度で読み終えてしまった。こういうのが徹夜本というんだな。 まぁ、なんというか、とてもよかった。スリル満点で、これぞミステリだね。

【映画感想文】 コーエン兄弟/ノーカントリー 【2008年公開】

恥ずかしながらなんですけれども、コーエン兄弟の映画はこれが始めてでした。監督自体の名前は知ってるし、この映画のタイトルも知ってるし、積読棚にはコーマック・マッカーシーの血と暴力の国がなぜか並んでいる。なんで並んでいるんだろう。おそらく、ノ…

【読書感想文】 村上春樹/カンガルー日和 【1986年刊行】

村上春樹氏の掌編集。どうでもいい話だが、文庫本の刊行年が僕の生まれた歳だった。七十九刷だって。 不思議でおかしくて笑えて切なくて意味がわからなくて……。いつもの村上春樹節が詰まりに詰まった掌編が十七編。プラス短編が一編。 深く考えちゃいけない…

【読書感想文】 高橋源一郎/さよならクリストファー・ロビン 【2012年刊行】

連作集。高橋氏は連作が好きだね。筒井康隆氏も創作の極意と掟の中で、連作が合っていると評価していた。 この作品の前年にはかの問題作恋する原発を書いていたわけで。毎度毎度、小説ごとの作風の変化具合に驚かされる。 うーむしかし、どういう感想を書け…

【読書感想文】 高橋源一郎/丘の上のバカ ぼくらの民主主義なんだぜ2 【2016年刊行】

ぼくらの民主主義なんだぜの続編。とはいうものの、朝日新聞の連載は十二本だけで、残りは著者が様々な場所で書いてきた政治評論。こちらがメイン。 こういう内容の本の感想を書くのは難しい。僕は高橋源一郎氏の信者なので、どうしてもほとんどを肯定的に読…

【読書感想文】 野村進・調べる技術・書く技術 【2008年刊行】

四半世紀ノンフィクションに携わっていた氏が、ノンフィクション作家志望者へ向けて書いた技術書。 ここまで書くのか、と驚くぐらい手取り足取り一から十まで書かれている。目次を見るとその内容の濃さがわかってもらえると思うので、引用する。・第一章 テ…

【読書感想文】 高橋源一郎・山田詠美/顰蹙文学カフェ 【2011年刊行】

高橋源一郎氏と山田詠美氏、そしてゲスト一人の三人での対談をまとめたもの。 最初はこのお二人。次は島田雅彦氏、中原昌也氏、車谷長吉氏、古井由吉氏、瀬戸内寂聴先生。 タイトルにもあるように、顰蹙をテーマに対談している。外れが一つもなく、どの対談…

【読書感想文】 中村文則/土の中の子供 【2008年刊行】

二〇〇五年に芥川龍之介賞を受賞した表題作と、短編である蜘蛛の声の二作品が収録された一冊。 芥川龍之介賞受賞が納得できるものであり、中村文則氏の小説として期待を裏切らない作品だった。文庫本自体は薄いが中身はとても濃いものだった。 とは言うもの…

【読書感想文】 高橋源一郎/ぼくらの民主主義なんだぜ 【2015年刊行】

高橋源一郎氏が朝日新聞で月に一度連載している論壇時評の四年分をまとめた一冊。 新書は今までほとんど読んだことがなかったので、読んでどういう感想が出てくるかと期待した。 はっきり言うと僕は高橋源一郎氏の小説や書評、エッセイは大好きだが、政治関…

【映画感想文】【邦画】 佐藤信介/アイアムアヒーロー 【2016年公開】

【概要】 花沢健吾氏の原作漫画の実写版。監督の佐藤信介は、ここ数年は漫画原作の実写版を監督している。【感想】 単行本一巻分を主人公である鈴木英雄の日常を描くことに割き、日常の崩壊を綿密に描いていた漫画とは異なり、かなりスピーディな展開となっ…

【読書感想文】 村上春樹/東京奇譚集 【2007年刊行】

【概要】 五編からなる短編集。外れなし。 一つずつ感想を書く。 【偶然の旅人】 【あらすじ】 彼はピアノの調律師をしている。41歳でゲイである。三歳下のボーイフレンドがいるが、別々に暮らしている。 彼は火曜日になると車で神奈川県にあるアウトレット…

【読書感想文】 夜釣十六/楽園 【第32回太宰治賞受賞作】【2017年刊行】

【あらすじ】 「引き継いでもらいたいものがある」 ――会ったこともない「祖父」から届いた一通の葉書。パチンコで稼ぎを食いつぶす警備員の圭太が遺産でももらえるかと出向いた先は、しかし、遠い昔に忘れ去られた廃鉱の窪地だった。コウモリのスープを食べ…

【読書感想文】 伊坂幸太郎/チルドレン 【2007年刊行】

とてもよかった。読者をひたすら楽しませるという、エンターテイメント作品としてよくできている。 伊坂幸太郎氏作品はアヒルと鴨のコインロッカー、仙台ぐらし、ゴールデンスランバー、PKと読んできたが、期待を裏切らない手堅い作り。 かなり面倒臭そうな…

【映画感想文】【洋画】 キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ/最'新'絶叫計画 【2001年公開】

一作目と三作目はパロディの元ネタのほとんどを観ていたので楽しめたが、今作はエクソシストぐらいで、あまり楽しめなかった。 エロと下品さはより過激になっていた。

【映画感想文】【洋画】 アダム・ウィンガード/ブレア・ウィッチ 【2016年公開】

あらすじを書く気も感想を述べる気にもならない。怒っています。 初代ブレア・ウィッチ・プロジェクト、ホラーというジャンル、POVというジャンルを馬鹿にするのも大概にしてください。 カメラがブレて登場人物が叫ぶ、これを何度も繰り返していますが、これ…

【読書感想文】 漫画 二〇一七年 四月分

出水ぽすか・白井カイウ/約束のネバーランド 一巻 ジャンプらしからぬ内容の漫画……といっても思考、戦略はDEATH NOTEという先駆者があるわけで。 しかしよく練られている。売れているだけあるね。出水ぽすか・白井カイウ/約束のネバーランド 二巻 おおお、…

【読書感想文】 漫画 二〇一七年 三月分

田中芳樹・荒川弘/アルスラーン戦記 六巻 盛り上がりが半端ないな。これから一体どうなるんだろう……!岸本斉史/ナルト 二十二巻 ネジ対鬼童丸。ナルトの行動や発言が、様々な人に影響を与えているんだな。岸本斉史/ナルト 二十三巻 シカマルとキバ&赤丸…

【読書感想文】 村上春樹/TVピープル 【1993年刊行】

外れなしの短編集だった。 表題作のTVピープルは、突然部屋にTVピープルがやってきて部屋に映らないテレビを置いていくというもの。 不思議さ爆発。 飛行機 ――あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったかは、よく泣く人妻との情事を描いたも…

【映画感想文】【洋画】 ウェス・クレイヴン/スクリーム2

【あらすじ】 前作の連続殺人事件から2年後、大学生となったシドニーは恋人のデレクと共に大学生活を満喫していた。事件は生存者の一人であるゲイルの手によってまとめられ、ベストセラーを経て「スタブ」(Stab、突き刺すの意味)というタイトルで映画化さ…

【読書感想文】 中島らも/中島らもの特選明るい悩み相談室 その1・ニッポンの家庭篇

とてもおもしろく、一気に読んだ。 読者の質問はいわばネタ披露の場所であり、日常の中でみつけたシュールな出来事を回答者である中島らも氏に問いかける。本当か嘘かは関係ない。 対して中島らも氏は、そういう質問に真面目に回答したり嘘を織り交ぜて回答…

【映画感想文】【洋画】 ジョン・ポリカン/グレイヴ・エンカウンターズ 2 【2012年公開】

POVのファウンド・フッテージ映画。 【あらすじ】 若手の映画作家であるリチャード・ハーモン演じるアレックスは、仲間たちとホラー映画を撮影していた。アレックスは動画サイトで前作であるグレイヴ・エンカウンターズを酷評し、自分のほうが面白い映画を撮…

【映画感想文】【邦画】 白石晃士/ある優しき殺人者の記録 【2014年公開】

ホラー・モキュメンタリーを多く手がける白石晃士監督による日本・韓国の合作映画。 血みどろ・サイコ・エロチック・サスペンス。 【あらすじ】 障害者施設を脱走し、十八人もの人間を殺害した容疑がかけられ、指名手配されたパク・サンジュン。彼の幼馴染で…

【映画感想文】【洋画】 ジョン・ラッセンホップ/飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲 【2013年公開】

注意! R-18指定映画です! お子様が鑑賞すると人格に影響があるかもしれませんが、ないかもしれません! スプラッター映画の偉大なるパイオニア、悪魔のいけにえの最新作で、1の続編。つまり2だの3だのを無視したパラレル・ワールド。【あらすじ】 1のラス…

【映画感想文】【邦画】 白石晃士/カルト 【2013年公開】

白石晃士監督による、一大スペクタクルなモキュメンタリー・ホラー映画。はっきり言ってめちゃくちゃ面白い。めちゃくちゃ面白いしめちゃくちゃ怖い。 一番最初に述べておきたいのは、モキュメンタリーというジャンルの中にファウンド・フッテージというもの…

【映画感想文】 ユエン・ウーピン/ドランクモンキー 酔拳 【1979年公開】

日本で最初に公開されたジャッキー・チェン氏主演の映画。 おそらく幼少時に繰り返し観ていたので、内容は覚えているかと思っていたが、まったく覚えていなかった。というよりも、観ていないのかもしれない。 ストーリーは、名門道場の息子であるジャッキー…