読書感想ブログ

感想文をバシバシガシガシ書きます。

【映画感想文】【洋画】 ウェス・クレイヴン/スクリーム2

【あらすじ】
 前作の連続殺人事件から2年後、大学生となったシドニーは恋人のデレクと共に大学生活を満喫していた。事件は生存者の一人であるゲイルの手によってまとめられ、ベストセラーを経て「スタブ」(Stab、突き刺すの意味)というタイトルで映画化される。その試写会の日、シドニーと同じ大学のモーリーンとフィルが何者かに惨殺されてしまう。
 事件の続きか模倣犯か、人々の脳裏に蘇るウッズボロー連続殺人事件。だが警察の努力も空しく容疑者は浮かんでこない。そのまま数日が過ぎたところで再び事件が起きる。大学の合同パーティーの最中にオメガベータ館で一人留守番で残っていたシーシー(ケーシー)が惨殺されたのだ。事件を知ったシドニーの元に電話がかかる。「やあシドニー。俺を覚えてるか?」

【感想】
 前作は、スプラッター映画のお決まりのパターンで殺されたり、その裏をかいて殺されたりした。電話口で好きなホラー映画はなに? と訊くシーンは有名で。

 続編にもそのパターンはあって、なおかつ今回は、スプラッター映画のお決まりから犯人を割り出そうとしていた。そこが面白かった。

 そしてなにより、主人公のシドニー役のネーブ・キャンベルを食ってしまうほどの完璧の美女であるゲイル役のコートニー・コックスの美しさがすごい。

 驚きのパターンもあって楽しめたが、続編映画のお決まりで、1は超えられなかったかな。というわけで、明日は3、その後は4を観る。


【よい点】
コートニー・コックスの美しさ。
・笑いながら展開を楽しめる。
・デューイのお間抜け。

【悪い点】
コートニー・コックスばかりが気になってしまう。
・怖くない。
・普通のホラーだなという感じが。

【読書感想文】 中島らも/中島らもの特選明るい悩み相談室 その1・ニッポンの家庭篇

 とてもおもしろく、一気に読んだ。

 読者の質問はいわばネタ披露の場所であり、日常の中でみつけたシュールな出来事を回答者である中島らも氏に問いかける。本当か嘘かは関係ない。
 対して中島らも氏は、そういう質問に真面目に回答したり嘘を織り交ぜて回答したりする。

 質問もそうだが、なにより回答者の中島らも氏の笑いのセンスが素晴らしい。

 膨大な知識から引用したり、自身の体験から引用したり、完全に嘘八百だったり。

 その二も早く読みたい。そして、これからももっともっと新作を読みたかった。

【映画感想文】【洋画】 ジョン・ポリカン/グレイヴ・エンカウンターズ 2 【2012年公開】

 POVのファウンド・フッテージ映画。


【あらすじ】
 若手の映画作家であるリチャード・ハーモン演じるアレックスは、仲間たちとホラー映画を撮影していた。アレックスは動画サイトで前作であるグレイヴ・エンカウンターズを酷評し、自分のほうが面白い映画を撮れるとうそぶいていた。
 そんなある日、アレックスのアカウントに、何者からかグレイヴ・エンカウンターズの未公開映像と手がかりが送られてくるように。
 仲間たちとのホラー映画をそっちのけで、グレイヴ・エンカウンターズの真実を求め取材を重ねる。そしてついに取材した病院の位置を知ったアレックスは、検証するためにその仲間を連れて病院へ向かう。


【感想】
 半分近くがアレックスの取材で、なかなか精神病院へ入ってくれないところが少し退屈に感じてしまった。しかしそこからはジェットコースター・ホラー・ムービーで、一息つく暇も与えてくれない。
 これはなんの映画でもそうだし仕方がないことなんだけれど、やっぱり1の衝撃は超えられなかったかな、と。いや、とても面白いしちゃんと前作の謎を解き明かしてくれているし、当然とても怖い。
 前作から逃げていないな、と感じた。

 興ざめポイントが二つあった。まあどちらも仕方ないといえば仕方ない。


【よい点】
・RECのように続編からPOVやファウンド・フッテージ要素がなくなるわけではなく、ちゃんと丁寧にPOV、ファウンド・フッテージ映画として仕上がっている。
・前作と同様の絶望感を与えてくれる。
・観終えた時に感嘆の息を漏らしてしまった。感動した。

【悪い点】
・前述した、二つの興ざめポイント。
・前半の取材シーンをもう少し減らしてほしかった。

【映画感想文】【邦画】 白石晃士/ある優しき殺人者の記録 【2014年公開】

 ホラー・モキュメンタリーを多く手がける白石晃士監督による日本・韓国の合作映画。
 血みどろ・サイコ・エロチック・サスペンス。


【あらすじ】
 障害者施設を脱走し、十八人もの人間を殺害した容疑がかけられ、指名手配されたパク・サンジュン。彼の幼馴染であるジャーナリストのソヨンは彼から取材依頼を受け、知人のカメラマン・田代と共に、とある廃マンションの一室に呼び出される。マンションに到着したソヨンと田代だが、包丁を手にしたサンジュンに脅され、「これから起こる事」を全て記録するよう命じられる。
 大量殺人を犯したことには理由があった……。


【感想】
 長回し風で撮られたPOVモキュメンタリー映画。常に緊張感があり中だるみすることなく、畳み掛けるように話が展開してゆく。途中でセックス・シーンが入った時は思わず笑ってしまったが、緊迫するサスペンスと暴力が渦巻くアパートの一室で、愛する人のために思いを成し遂げるというテーマが上手く絡み合い、POVの手法もあって物語に没入した。約九十分でまとめられており、中だるみすることなく最期まで一気に楽しむことができた。
 精神疾患患者の単なる妄想から始まる殺人が、本当に神のお告げがあったかもしれないと思わせる展開がとてもおもしろかった。


【よい点】
・手に汗握る展開。
・監督の他の映画と同様に、おかしなポイントがなく練り込まれたストーリーと展開。
・サイコでサスペンスなのに悲しい。

【悪い点】
・監督の他の映画と同様に、観る人を選ぶ。
・悪い点が見当たらないところ。

【映画感想文】【洋画】 ジョン・ラッセンホップ/飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲 【2013年公開】

注意! R-18指定映画です! お子様が鑑賞すると人格に影響があるかもしれませんが、ないかもしれません!

 スプラッター映画の偉大なるパイオニア悪魔のいけにえの最新作で、1の続編。つまり2だの3だのを無視したパラレル・ワールド。

【あらすじ】
 1のラストで生き残ったマリリン・バーンズ演じるサリー・ハーデスティの証言によりこれまでの悪事が公となってしまった殺人一家ソーヤー家。家に向かった警官を無視し、自警団というただのチンピラ集団により虐殺され、家は燃やされてしまった。唯一生き残った赤ん坊ヘザーちゃんは自警団の夫婦に半ば強引に助け出された。
 これにより、テキサス・チェーンソー大虐殺は終わりを迎えた……。

 二十年後、成人になったヘザーちゃんの元に、祖母が亡くなったという知らせが入る。そこでヘザーは、目の前にいる両親が本当の両親ではないことに気づいてしまい、「あそこへは絶対に行ってはいけない」という両親に反発し、友人たちと祖母が住んでいたとされる洋館へ向かう。

 レザー・フェイスが待っていることも知らずに……。


 一言で言えば、痛みの感じないゴア描写を大量に詰め込んだ映画。初代悪魔のいけにえは、ゴア描写はおろか血さえほとんど出ず、荒い映像で精神に訴えかけるホラーだった。鉄の扉をがらっと開け、「ピギー!」とレザー・フェイスが叫び、脳天にハンマーが叩きつけられる。このシーンの怖さったらない。

 まあ初代のことを述べても仕方がないので。

 主人公であるヘザー役のアレクサンドラ・ダダリオがとんでもない美人。パイオツもカイデーだし、ずっとへそ出しで行動するからそっちばかりが気になってしまった。スプラッター映画では定番のエロスがあるんだけれど、ヘザーではなくブロンド美人のニッキー役のタニア・レイモンドが主にその役を頑張っている。でも別に大したことない。

 中盤まで、こりゃ駄目かなと思っていた。よかったポイントは、シリーズ定番の肉刺しフックを背中に貫通させて吊るところと、スプラッター映画では定番の、なんの脈略もなく突然出てきてバチコーンと襲うところ。
 タイトルに、一家の逆襲とあるが、レザー・フェイス以外の家族は冒頭で皆殺しにされてるしなぁ……。

 前述したとおり、痛みの感じないゴア描写がたくさん。それを述べちゃうとなんの楽しみもないのでやめておくが、正直大したことない。肉刺しフックとかはすごく痛みを感じるのに、なんだか変な方向に走っちゃったな、と。

 悪魔のいけにえのリメイクである、テキサス・チェーンソーは痛々しいし悲壮感もたっぷりでよかったのに、正統続編という設定のコイツはなんなんだよ、ヘザー可愛いなあと観ていた。

 すると途中からストーリーが変わっていった。あーなるほど、ここのアレはコレだったのか的な細かい伏線が散りばめられていることに気づいた。

 そこからはまあまあという感じだったが、別にそんな人におすすめできるほどの映画ではない。腸とか血が大好きなら観ればいいんじゃないっすか……。


【よい点】
・ヘザーが美人。
・肉刺しフック。
・チェーンソーの心地よいサウンド。
・一時間半で終わる。
・観なくても別に人生損しない。

【悪い点】
・つまらないだけの大量のゴア描写。
・観なくても別に人生損しない。

【映画感想文】【邦画】 白石晃士/カルト 【2013年公開】

 白石晃士監督による、一大スペクタクルなモキュメンタリー・ホラー映画。はっきり言ってめちゃくちゃ面白い。めちゃくちゃ面白いしめちゃくちゃ怖い。

 一番最初に述べておきたいのは、モキュメンタリーというジャンルの中にファウンド・フッテージというものがあるということ。異なるジャンルではない。

 あくまでも僕の中では、モキュメンタリーはすべて作られた世界でドキュメンタリーを楽しむ。編集もされているし、有名俳優も出る。ファウンド・フッテージは、友人宅に遊びに行った際、「兄貴が友だちから借りたビデオなんだけどさ……」と言って出してきて観るようなもの。前述の通り編集はほとんどされていないし、無名俳優が出る。

 という分け方をしたとしたとしても、正直作品を出したところでわけがわからなくなる。

 例えるならブレア・ウィッチ・プロジェクトファウンド・フッテージであるし、グレイブ・エンカウンターズはファウンド・フッテージであるし、REC1と2はファウンド・フッテージであるし、クローバー・フィールド/HAKAISHAはファウンド・フッテージであるし、パラノーマル・アクティビティファウンド・フッテージであるし、ダイアリー・オブ・ザ・デッドはモキュメンタリーであるし、食人族はファウンド・フッテージであるし、放送禁止は編集が入っているからモキュメンタリーであるし、大日本人はモキュメンタリーであるし……。じゃあ悪魔のいけにえはどうなるの? 死霊のはらわたとかさ!

 観てきた映画を上げてみたが、う~ん、わからない……。わかりません。じゃあPOVはどうなるんだい……。わかりません。


 映画の感想。

 ノロイで日本版ブレア・ウィッチ・プロジェクトを作り上げた白石晃士監督が、それを何倍も上回る素晴らしいモキュメンタリー映画を撮った。

 口裂け女では一転して一般的な日本ホラー映画を撮り、ゴア描写が激しすぎてR-18規制となったグロテスクはもうそのままで観るのも辛い拷問映画で、「ああ白石晃士監督はそっちに行ったのか。まあSAWやらホステルやらがヒットしてたしな」というわけで、グロテスクで離れた。ゴア描写を頑張られると、バタリアン3で吐いた僕としてはついていけなくなる。

 そして去年、貞子vs伽椰子という日本ホラー映画の二大スーパー・スターの映画を撮るという情報を得て、「あっ、ホラーに戻ってきたのか」と思い、先程なんとなくNetflixをざっと眺めているとこのタイトルが目に入ったので、正直期待せずに観た。

 期待せずにというのはいろいろ意味があるんだけれど、結局このモキュメンタリーだのファウンド・フッテージだのっていうのは、そういう設定だと知った上で、こちらから入り込んで楽しむジャンルであるということ。しかし本当の楽しみ方は、前述の通り、このビデオはマジでヤバイやつかもしれんな……と思いながら観るものである。

 そこを上手くやったのは、長江俊和監督作の放送禁止だろうね。夜中の二時だの三時に突然始まって、突然終わる。なんの説明もない。それも正直ドラマ版までで、映画になるともうこちらがそういう設定上で楽しむものになっている。
 無名俳優だけで作り上げても、結局は虚構であって。予算がかからないから増えて、ヒットして、続編が出て、ゴミになる。


 映画の感想。

 タレントをメインに置き、バラエティで使うホラー映像を撮影しようと。ある母子が住む一軒家に行きます。雲水先生という凄腕の霊能力者を連れてきます。とんでもないことが起こります。少しだけゴア描写り。雲水先生ではどうにもならないので、師匠の龍玄先生のお力を借ります。

 そこからもう、怒涛のジェットコースター的な展開で、謎が謎を呼び、忍び寄る恐怖感があり、めちゃくちゃ怖くて、僕の部屋の窓の外に干していた洗濯物が窓に当たる大きな音に、「のうェェェイ!」と叫び声を上げ……。

 教科書のような作りになっている。入りの設定からそうだし、メインのあびる優氏が映画を観ている立場になっており、その時々の疑問を言ってくれるし、そんなめちゃくちゃおかしいこともないし、低予算でビシバシと作られているし、母親役の小山田サユリ氏はとても美しいし、あの龍玄先生を、「龍ちゃん」と呼び、数々の恐怖体験を、「面白い」と言うスーパー霊能力者NEO役の三浦涼介氏はめちゃ格好いいし……。

 まあとにかく最初の十五分を観たら、ラストまで一気ですよ。


【よい点】
・モキュメンタリー入門映画として最適。
・母親役の小山田サユリ氏がとても美しい。
・謎が謎を呼ぶ、素晴らしくホラーな展開。

【悪い点】
・雲水先生の演技がオーバーすぎる。これは同監督作のノロイでも思ったことなんだよなぁ……。
・一人で観るとめっちゃ怖くて風呂に入れなくなる。
・感想文が長くなる。

【総合】
 ★★★★★

【映画感想文】 ユエン・ウーピン/ドランクモンキー 酔拳 【1979年公開】

 日本で最初に公開されたジャッキー・チェン氏主演の映画。

 おそらく幼少時に繰り返し観ていたので、内容は覚えているかと思っていたが、まったく覚えていなかった。というよりも、観ていないのかもしれない。

 ストーリーは、名門道場の息子であるジャッキー・チェン扮するフェイフォンは、カンフーの腕前はそこそこ、正義感もあるのはあるのだが、道場の友人たちと自堕落な生活を送っていた。
 師範代をからかい父のお叱りを受けたフェイフォンが憂さ晴らしに友人たちと市場へ出かけたところ、可愛い娘を見つけたのでちょっかいをかける。しかしそれは従姉妹であり、道場に帰った際に叔母にメタクソにされる。
 こりゃいかんと、親父はフェイフォンをユエン・シャオティエン扮するスー・フアチーの元で修行をさせる。スー・フアチーは、酔拳という拳法の名手だった。

 それで、修行したりメタクソにされたり、修行したりメタクソにされたりして、ライバルの道場主が親父の持つ山にある石炭を奪いにやってくる。
 それで、なんだかんだあったりなかったりして、ウォン・チェン・リー扮する殺し屋のイン・ティッサムとビシバシする。

 終わり。

【悪い点】
 ・カンフー映画なので仕方がないとはいえ、雑魚戦が長い上に多い。
 ・タイトルが酔拳なのに、ラストのラストまで出てこない。師匠曰く、「基本を身に着けんと酔拳は教えられない」
 ・ストーリーがない
 ・観ても強くなれない。

【よい点】
 ・ジャッキー・チェン氏の鍛え抜かれた肉体美とカンフー・アクションを、これでもかと堪能できる。
 ・待ちに待った酔拳のアクションが格好いい。
 ・子どもから大人まで楽しめる、シンプルでわかりやすいストーリー。
 ・観終わったあと、なんだか強くなった気がする。

【総合】
 ★★★☆☆